私があなたであなたが私!?
ピーッという大きな笛の音が体育館を満たし、試合開始を告げる。
まず、自分たちのチームにボールが渡るのは当然。
こっちはみんな背が高いもんね。
ここは先にゴール下で待って、私にボールが来るのを待つ。
そしてカッコよくシュートよ!
「ふっ」
自分がゴールを入れる姿を想像したら、思わず微笑んでしまうわ。
さあ、智子!瑠璃にボールを!
「柊さん、パス!」
「……ん?」
予想外の出来事に思わず、声を出し、笑ったまま首を傾げた。
なんで、あいつなわけー??
そこは普通、瑠璃でしょうが!