私があなたであなたが私!?
「それにしても卵を買うだけなのに遅かったな」
薫は皿を片付けている。
「うん、まあいろいろあってさ」
あたしは卵を奥の冷蔵庫に閉まった。
今はお客はいないらしい。
まあこの微妙な時間に来るのはだいたい一人で来たり、学生で学校の帰りに寄る人達ぐらいだろうな。
「あのこれってどこに置いたらいいんですか?」
「これはね……」
千夏は物覚えがいいし、結構テキパキ動いてくれる。
紀世(キヨ)さんが休みの為、今日は二人でやるつもりだったのだが、一人でも手伝いが増えてくれると助かる。