私があなたであなたが私!?
私がニコニコしながら
大好物のロールキャベツを
食べてると
お母さんが突然言った。
「楽しそうね〜千夏。
学校で良いことでもあったの?」
ふいをつかれた
その言葉に私は驚いた。
ただ単純に神社で
王子様みたいな人に会って
浮かれてるだけだよ〜
なんてことは言えない!
私はとりあえず
「ま、まぁね」
と軽く苦笑しながら答えた。
するとお母さんは
嬉しいそうに「そう」と
一言つぶやく。
そしていきなり
パンっ!と手を合わせると
思い出したように
何か取り出した。
「そうそう!
今日、となりの田中さんに
この前にいただいた
みかんのお礼に
ケーキを差し上げたら
この割引券をもらったのよ〜」
そう言いながら
お母さんは私に
ピンクの割引券を二枚渡した。
「お好み焼き?」
「そうそう!
半額になるんだって。
友達と二人で行ってきなさい」
そう言ってお母さんは
ニッコリと笑う。
どうせなら映画とかでしょ、
普通…
まぁどっちにせよ
お母さん、
私にはその一緒に行く友達が
いないんだよ〜!!