私があなたであなたが私!?
「あたしの家はね、
お母さんが離婚していないの。
だからバイトしないと
お父さんの収入だけじゃ
生きてけないってわけ。
だから学校には行けないの」
柊さんはそう言うと私を見て、
ニカッと笑った。
そっか…
そんな理由が…
ん?
じゃあなんで不良なんて
言われてるんだろ?
「あの…
噂でヤクザと一緒にいた
っていうのは…」
「ほんとだけど?」
へっ?
「あたし実際、元不良だし♪」
えぇー!?
「ヤクザの奴らってのは
たぶん借金取りのことだと思う。
来たらあたし、
よくイザコザ起こしてたから♪」
すごい…
借金取りのヤクザなんて
ほんとにいたんだ…
「ほんと優はいっつも
無理するからなぁ。
止めるのが大変だよ」
そう言いながら薫さんが笑った。
なんかいつも一緒に
いるみたいだな〜
思い切って聞いてみようかな?
「あの!お二人は同棲しているんですか!」
「へっ?」
柊さんと薫さんの声が重なった。
「まぁ同棲っちゃ同棲だけど…」
「なにしろ兄妹だし…」
きょ、兄妹ー!?