私があなたであなたが私!?
「ひ、柊さーん」
ボールを投げた女子が凄い勢いでこっちに来る。
「ご、ごめんなさい!大丈夫?」
「…はい」
ごろっと起き上がると、何だか頭がクラクラする。
「柊さん?大丈夫なの」
先生もさすがに打ち所が悪かっただろうと駆けつけて来た。
でも、迷惑をかけちゃ駄目だ。
「大丈夫です」
そう言うと先生はまだ心配そうに「そう?」と聞き返した。
しかしそう言いながらも
「柊さんは大丈夫よー。試合続行」
と、みんなに聞こえるように声を張り上げた。
その声でまたも試合開始。