一生かくれんぼ
「良いじゃん教えてよ。ワタシ毎日暇なんだから。」
春川隆行は少しだけこの少女に興味を持ち、質問した。
「お前こそ、ここで何やってんだよ。」
少女は笑いながら答えた。
「ワタシは学校終わって帰る途中にまたおじさんが居たから、話しかけたの。」
「どこの学校行ってんだ?」
オレは続けて質問してしまった。
「T高校。」
2つ驚いた。
1つは中学生ぐらいだと思っていた、少女が高校生だった事。
もう1つはT高校と言えば、春川隆行でも知ってる進学校だ。
「お前いくつだ?」
春川隆行は3回目の質問をした。
少女はまたも笑いながら、答えた。
「17才。高3。」
「そうか。」
春川隆行はそう言って少し黙っていた。
すると少女は早口でしゃべりだした。
「おじさん。いつも何やってんのか教えてよ。」
春川隆行はこの少女になら全てしゃべっても良いような気がした。
多分この少女がどことなく春川隆行の母ちゃんに似ているからだと思う。
「お前、名前は?」
春川隆行は聞いた。