一生かくれんぼ
「南田朋美。」
「朋美か。オレは春川…」
春川隆行は南田朋美に尾佐田の事。
指名手配の事。
公園で寝泊まりしている事。
全てを話した。
春川隆行がしゃべり終わった後、南田朋美は口を開いた。
「公園に住んでるんだったら、ウチに来れば良いじゃん。」
春川隆行は南田朋美の発言にびっくりしてしまった。
「そんなの無理だろ。」
春川隆行は冷静に言った。
「無理じゃないよ!ワタシ、一人暮らしだもん。」
「何で高校生が一人で暮らしてるんだ?」
春川隆行は素朴な疑問を聞いた。
「T高校ってすごい進学校でしょ!だからT高校に通うために田舎から、出てきたの!」
「そうか…家で休ませてもらって良いか?」
春川隆行は肉体的にも精神的にもボロボロだった。
「良いよ。」
南田朋美は笑顔で言った。
春川隆行は南田朋美の家に向かった。
南田朋美の家は小さいが、きれいな部屋だった。
春川隆行はとりあえず眠りについた。
布団で寝るのは久しぶりだった。