紅の系譜
ひとしきり考えて、昇の頭の中では納得したようなそぶりを見せる。

「環なら、付き合ってみてもいいんじゃねえの。優しい、頭いい、背高い、かっこいい、
あいつは何やっても様になるし。」


「いや、そんな条件だけで選べるものじゃないとは思うけど。」

なにより、自分が迷っている。
環さんは優しいし、付き合えたら嬉しいと思うけど、
いきなりすぎて気持ちがついていかない。


「そうだけどさ。嫌いではないんだろ?紅葉はさ、頭の中で
ごちゃごちゃ考えすぎなんだって。」


「そうかな・・・一応、明日遊びに行こうっていわれてるから
いいよっていっちゃったけど。」

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