紅の系譜
「紅葉、環はいいやつだと思う。だけど、ちょっと最近の環はいままでと違わないか?
おれたちに何か、隠してる気がする。俺の勘でしかないけどさ。」


「さっき、環さんと付き合ったらいいんじゃないって言ってたじゃない。
昇、さっきと言ってることが違うよ。」


昇の勘は昔からするどい。
だけど、付き合ってみればいいとか、気をつけろとか、いったいどっちなの?


「あーもういい!勘でしかないしな。ま、環もいくら優しいとはいえ、男だからな。気を付けるにこしたことはないぜ。」


「わかった・・・それじゃ!」

わたしはあまり、納得ができずに扉のドアを乱暴に閉めてしまった。
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