紅の系譜
「そんなこと、あるわけないわ…」

私は力を込めて拒否した。


「くく…っ、気に入ったぜ、紅葉。静かだと思ったら、気が強いのは血筋か…?まあ焦らず、じっくり攻めてやろうか」


真は、私に熱っぽい視線を浴びせる。


このままじゃ、この人の思い通りになってしまう気がして、会話の流れを切った。


「環さんがどこにいるのか教えて」
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