Symphony V
「ええ、申し訳ないが。では」

村儀に出かける旨を伝えると、少し待っていろ、と言われ、おとなしくソファーに2人は座っていた。

「話はついた。東峰、お前も狙われていることがわかった以上、宿泊先はこちらで手配した」

村儀に言われて、唯は頷いた。

「先方も了解済みだ。しばらくはこっちには帰ってこないように」

唯は頷いた。

「場所はどこなんだ?」

巧が聞くと、村儀は首を横にふった。

「図書館まで迎えが行く。心配するな」

「それだけじゃわかん」

「大丈夫だ」

村儀は巧の言葉を遮った。

「東峰もよく知っている人物が迎えに行く」

「はぁ…」

唯は巧と顔を見合わせた。
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