Symphony V
「約束だよ」

キアリーに言われたそのときだった。


――――やくそくだよ。ゆいちゃん。


何かが頭の中をよぎっていった。


何、今の。


ぼぉっとした顔の唯に、キアリーが声をかける。

「唯?どうかしたか?」



――――うん、わたし、りょうやくんのおよめさんになる。




何かが頭の中ではじけた。

「りょうやくん…稜夜…先輩?」

次の瞬間、ふっと意識が遠のいた。
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