Symphony V
「いやあぁ!」

フラッシュバックする、両親の遺体、稜夜の遺体。

思わず目を覆い、顔を背ける唯。


「隠れるんだ!」

村儀は叫ぶと、唯をぐいっとテーブルの下に押し込んだ。

佐藤とマスターは、手に銃を持って、外の様子を物陰に隠れながらうかがっている。

「おい、至急応援を呼べ」

村儀に言われて、マスターは携帯でどこかへ電話をかけた。



唯の目の前に、紅く、血に染まった遺体がまた1つ。



どうしてこんなことをするの?どうして…
終わらせなくちゃ。

もう、こんなこと。



唯の頬を、涙が伝った。

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