Symphony V
「唯、何かあったら必ず連絡するんだよ?いいね?」
キアリーが唯の頭を撫でながら言う。少し照れ臭そうに、唯は笑った。
「ありがとう、ほんとに、ありがとう」
うっすらと涙が浮かぶ。
と、その時だった。
パチン!
何かが当たる音がした。レオンが額に手を当て、うずくまっている。
「ど、どうしたの?」
聞かれてレオンはおでこをさすりながら、先が吸盤状になっている矢を見せた。
「…これが額に」
思わず笑う唯。レオンは少し顔を赤らめながら、ムスッとした表情を浮かべていた。
「何かついてるな」
キアリーが、矢についていた紙を取り外して中を見てみる。
「なにっ!?」
いきなり叫ぶと、キアリーは辺りをキョロキョロとみまわした。
何事かと、唯とレオンが手紙の中を覗いてみた。
【月明かりが消え、全てに等しく闇が訪れるとき。呪われしダイヤの輝きを頂戴する】
紙には紅色で描かれた6本足の蜘蛛のマークがあった。
「これって…」
その時、ズボンのポケットがブルブルと震えた。
携帯こっちに入れてたっけ?
取り出すと、陽輔がいなくなったのと同時に消えていた、あの携帯が入っていた。
見ると1通のメールが届いていた。
『どんなことをしても、けして償いきれるものではないけれど、またいつか、君と笑って会える日を楽しみにしている。唯との約束は、必ず守る』
「陽輔…」
ちょうどその時、搭乗開始のアナウンスが聞こえてきた。
「あ、もういかねーと」
残念そうな顔のレオン。唯は苦笑しながら頭を撫でた。
「またね」
これが最後じゃない。だから、別れの言葉はこれ。
「あぁ、またな」
レオンは軽く唯を抱き締めると、優しくおでこにキスをした。
「また連絡する!必ず!」
手をふりながら、キアリーと共に搭乗ゲートへと向かっていった。
2人の背中が見えなくなるまで、唯はじっと見つめていた。
キアリーが唯の頭を撫でながら言う。少し照れ臭そうに、唯は笑った。
「ありがとう、ほんとに、ありがとう」
うっすらと涙が浮かぶ。
と、その時だった。
パチン!
何かが当たる音がした。レオンが額に手を当て、うずくまっている。
「ど、どうしたの?」
聞かれてレオンはおでこをさすりながら、先が吸盤状になっている矢を見せた。
「…これが額に」
思わず笑う唯。レオンは少し顔を赤らめながら、ムスッとした表情を浮かべていた。
「何かついてるな」
キアリーが、矢についていた紙を取り外して中を見てみる。
「なにっ!?」
いきなり叫ぶと、キアリーは辺りをキョロキョロとみまわした。
何事かと、唯とレオンが手紙の中を覗いてみた。
【月明かりが消え、全てに等しく闇が訪れるとき。呪われしダイヤの輝きを頂戴する】
紙には紅色で描かれた6本足の蜘蛛のマークがあった。
「これって…」
その時、ズボンのポケットがブルブルと震えた。
携帯こっちに入れてたっけ?
取り出すと、陽輔がいなくなったのと同時に消えていた、あの携帯が入っていた。
見ると1通のメールが届いていた。
『どんなことをしても、けして償いきれるものではないけれど、またいつか、君と笑って会える日を楽しみにしている。唯との約束は、必ず守る』
「陽輔…」
ちょうどその時、搭乗開始のアナウンスが聞こえてきた。
「あ、もういかねーと」
残念そうな顔のレオン。唯は苦笑しながら頭を撫でた。
「またね」
これが最後じゃない。だから、別れの言葉はこれ。
「あぁ、またな」
レオンは軽く唯を抱き締めると、優しくおでこにキスをした。
「また連絡する!必ず!」
手をふりながら、キアリーと共に搭乗ゲートへと向かっていった。
2人の背中が見えなくなるまで、唯はじっと見つめていた。