Symphony V
「ちゃんと時間を正確に見てたわけじゃないから少し間違ってるかもしれないけど」
言った後、唯はちらりと村儀の方を見た。
唯の言ったことをメモするわけでもなく、ただ、唯の方をじっと見ているだけだった。
「あの…」
唯が恐る恐る口を開くと、村儀は面倒くさそうに、なんだ?と答えた。
「紅い蜘蛛って、なんですか?」
そう、最初に村儀が言った言葉。
何を意味しているのかさっぱりわからなくて、唯はずっと、頭の中で引っかかっていたのだ。
「いや、知らないなら、知らないままの方がいい」
そう言うと、村儀はドアの方へと歩き出した。
「そうだ」
ドアノブに手をかけたところで、村儀が真剣な表情で、唯の方を見た。
「…紅い蜘蛛には気をつけな」
「え?どういう意味?」
「さぁな。ほら、もういいぞ、外に出ろ」
村儀に言われて、唯は首を傾げながら外にでた。すると、心配そうな表情のレオンと目が合う。
「唯!」
ばっと走ってきたかと思うと、唯の体をぎゅっと抱きしめた。
「れ、レオン!?」
突然のことに、思わず同様する唯。少し慌てると、佐藤が苦笑いを浮かべながら近づいてきた。
「あなたの姿が急に見えなくなったから、彼、とても心配してたのよ」
言われてレオンの方を見ると、レオンはものすごく心配そうな顔をして、唯の体をぺたぺたと触った。
「大丈夫か?何もなかったか?」
「うん、大丈夫。ごめんね」
唯は少し苦笑いを浮かべながら、レオンに抱きついた。
レオンの心臓の音が聞こえてきた。
うん。大丈夫。
生きてる。
言った後、唯はちらりと村儀の方を見た。
唯の言ったことをメモするわけでもなく、ただ、唯の方をじっと見ているだけだった。
「あの…」
唯が恐る恐る口を開くと、村儀は面倒くさそうに、なんだ?と答えた。
「紅い蜘蛛って、なんですか?」
そう、最初に村儀が言った言葉。
何を意味しているのかさっぱりわからなくて、唯はずっと、頭の中で引っかかっていたのだ。
「いや、知らないなら、知らないままの方がいい」
そう言うと、村儀はドアの方へと歩き出した。
「そうだ」
ドアノブに手をかけたところで、村儀が真剣な表情で、唯の方を見た。
「…紅い蜘蛛には気をつけな」
「え?どういう意味?」
「さぁな。ほら、もういいぞ、外に出ろ」
村儀に言われて、唯は首を傾げながら外にでた。すると、心配そうな表情のレオンと目が合う。
「唯!」
ばっと走ってきたかと思うと、唯の体をぎゅっと抱きしめた。
「れ、レオン!?」
突然のことに、思わず同様する唯。少し慌てると、佐藤が苦笑いを浮かべながら近づいてきた。
「あなたの姿が急に見えなくなったから、彼、とても心配してたのよ」
言われてレオンの方を見ると、レオンはものすごく心配そうな顔をして、唯の体をぺたぺたと触った。
「大丈夫か?何もなかったか?」
「うん、大丈夫。ごめんね」
唯は少し苦笑いを浮かべながら、レオンに抱きついた。
レオンの心臓の音が聞こえてきた。
うん。大丈夫。
生きてる。