Symphony V
「ただいまー」
玄関を開けて中に入る。
…返事ない?
ま、いつものことか、と靴を脱いで家の中に入る。部屋に戻る前に台所へいって、冷蔵庫を開けて中を見る。
「なんにもないなぁ」
はぁ、と息をつく。バタンとドアを閉じると、唯は居間へと向かった。
どさっとバッグを下に置き、どかっとソファにもたれかかった。
「なんか…疲れたな」
しんっとした部屋の中、一人でいることが少し辛くて、目が涙でにじむ。
「稜夜先輩…ほんとに…」
天井を仰ぎ見て、そっと静かに目を閉じる。
と、そのとき、急にぴりりりりっと電子音が鳴った。思わずびくっとなる。
「び…びびった…」
鼓動の早くなる心臓を必死で深呼吸で整える。
床に置いたバッグを取り上げると、今度は自分の携帯がぶるぶると震えながら音を立てていた。
あれ?里香からだ。
「もしもし?」
ぽちっと携帯にでる。
『もしもし!ちょっと、今どこにいるの!?』
里香に聞かれて首を傾げながら唯は答える。
「どこにって…家」
きょとんとして答えると、里香が大声で叫んだ。
『テレビ!見た!?』
「テレビ?」
言われて居間に置かれているブラウン管のテレビを見つめた。
「あー…うちのテレビ壊れてて、青白い画面なんだよね。だから基本的に見ない」
『は?なにそれ。いいからテレビつけて!早く!』
「えー?なによ」
渋々机の上に置いてあったリモコンに手を伸ばしてテレビをつけた。パッと白く光ると、青白い色の画面が映る。
玄関を開けて中に入る。
…返事ない?
ま、いつものことか、と靴を脱いで家の中に入る。部屋に戻る前に台所へいって、冷蔵庫を開けて中を見る。
「なんにもないなぁ」
はぁ、と息をつく。バタンとドアを閉じると、唯は居間へと向かった。
どさっとバッグを下に置き、どかっとソファにもたれかかった。
「なんか…疲れたな」
しんっとした部屋の中、一人でいることが少し辛くて、目が涙でにじむ。
「稜夜先輩…ほんとに…」
天井を仰ぎ見て、そっと静かに目を閉じる。
と、そのとき、急にぴりりりりっと電子音が鳴った。思わずびくっとなる。
「び…びびった…」
鼓動の早くなる心臓を必死で深呼吸で整える。
床に置いたバッグを取り上げると、今度は自分の携帯がぶるぶると震えながら音を立てていた。
あれ?里香からだ。
「もしもし?」
ぽちっと携帯にでる。
『もしもし!ちょっと、今どこにいるの!?』
里香に聞かれて首を傾げながら唯は答える。
「どこにって…家」
きょとんとして答えると、里香が大声で叫んだ。
『テレビ!見た!?』
「テレビ?」
言われて居間に置かれているブラウン管のテレビを見つめた。
「あー…うちのテレビ壊れてて、青白い画面なんだよね。だから基本的に見ない」
『は?なにそれ。いいからテレビつけて!早く!』
「えー?なによ」
渋々机の上に置いてあったリモコンに手を伸ばしてテレビをつけた。パッと白く光ると、青白い色の画面が映る。