Symphony V
見た覚えのある場所が、テレビに映っている。
「え?」
その場所は、さっきまで自分がいた場所。
『これ、稜夜先輩のことだよね!』
里香の言葉に、テレビをもう一度見る。一瞬、村儀と佐藤の姿が映る。
なにこれ。
次の瞬間、別の場所に切り替わる。ブルーシートで囲まれた公園のような場所。そこをバックに喋るレポーターの声が流れてくる。
『えー、少年は今朝、この公園をジョギングしていた近所の方に、倒れているところを発見されたそうです』
レポーターが少し歩きながら、状況の説明をする。
『遺体が発見されたとき、少年の顔は、ひどく腫れあがっていて、身元の確認も困難なほどだったそうです』
そう言うと、今度はナレーションが入った。
『亡くなったのは、県内に住む高校生、高遠稜夜君、18歳。彼はこの県の県議会議員を務めていらっしゃる、高遠稜輔議員のご子息で、現在、警察では、殺害の動機について、究明を急いでいるとのこと』
唯は目を大きく見開く。そして、手に持っていた携帯をごとんと床に落としてしまった。
『唯?唯!?』
携帯口から小さく里香の声が聞こえてくる。
が、何も今は考えられない。
ただその場に、小さく蹲った。
「え?」
その場所は、さっきまで自分がいた場所。
『これ、稜夜先輩のことだよね!』
里香の言葉に、テレビをもう一度見る。一瞬、村儀と佐藤の姿が映る。
なにこれ。
次の瞬間、別の場所に切り替わる。ブルーシートで囲まれた公園のような場所。そこをバックに喋るレポーターの声が流れてくる。
『えー、少年は今朝、この公園をジョギングしていた近所の方に、倒れているところを発見されたそうです』
レポーターが少し歩きながら、状況の説明をする。
『遺体が発見されたとき、少年の顔は、ひどく腫れあがっていて、身元の確認も困難なほどだったそうです』
そう言うと、今度はナレーションが入った。
『亡くなったのは、県内に住む高校生、高遠稜夜君、18歳。彼はこの県の県議会議員を務めていらっしゃる、高遠稜輔議員のご子息で、現在、警察では、殺害の動機について、究明を急いでいるとのこと』
唯は目を大きく見開く。そして、手に持っていた携帯をごとんと床に落としてしまった。
『唯?唯!?』
携帯口から小さく里香の声が聞こえてくる。
が、何も今は考えられない。
ただその場に、小さく蹲った。