Symphony V
カーテンが閉まっているせいもあり、部屋の中は暗くよく見えない。
唯はしゃがみこんでその物体を触った。
「きゃっ…」
ぬるっとした感触が唯を襲う。
気持ちわる…なにこれ。
触った物体は少し冷たかった。
「どうしました?」
唯の小さな悲鳴を聞いた警官が、部屋の外から声をかけてくる。
「いえ。なんか雨漏りでもしたのかな。床がびしょびしょで。すぐに電気つけます」
そういって、電気をつけようと、紐を探したそのときだった。
「おい!」
「え?」
警官が叫んだ。何事かと驚いて入り口の方を振り向く。
ちょうど、電気の紐が手にあたり、唯はガチっとそれを引っ張った。
部屋が明るく照らし出される。
一面、真っ赤な部屋が、蛍光灯の光に照らし出された。
「え…」
警官は入り口で絶句して立ち尽くしていた。状況が理解できずに、唯はきょろきょろとあたりを見回した。
お父さんとお母さんの部屋って…こんなじゃなかったよね。なに、このホラー映画みたいな壁。
白い壁に、まるでペンキをぶちまけたかのように、真っ赤な色が当たり一面を染め上げている。
唯はしゃがみこんでその物体を触った。
「きゃっ…」
ぬるっとした感触が唯を襲う。
気持ちわる…なにこれ。
触った物体は少し冷たかった。
「どうしました?」
唯の小さな悲鳴を聞いた警官が、部屋の外から声をかけてくる。
「いえ。なんか雨漏りでもしたのかな。床がびしょびしょで。すぐに電気つけます」
そういって、電気をつけようと、紐を探したそのときだった。
「おい!」
「え?」
警官が叫んだ。何事かと驚いて入り口の方を振り向く。
ちょうど、電気の紐が手にあたり、唯はガチっとそれを引っ張った。
部屋が明るく照らし出される。
一面、真っ赤な部屋が、蛍光灯の光に照らし出された。
「え…」
警官は入り口で絶句して立ち尽くしていた。状況が理解できずに、唯はきょろきょろとあたりを見回した。
お父さんとお母さんの部屋って…こんなじゃなかったよね。なに、このホラー映画みたいな壁。
白い壁に、まるでペンキをぶちまけたかのように、真っ赤な色が当たり一面を染め上げている。