真夏の太陽
「あんたがふざけたこと言ってるからでしょ!?」
和良の勢いに,一瞬怯む。
「勝てるとか勝てないとか,そんなの関係ないじゃん!あんたはなんで野球やってんの!?好きだからでしょーが!!好きなら頂点目指しなさいよ。それに,そんなこと言ってたら,あんたに負けた連中や,聖名さんにだって失礼だよ!!」
そう言って,和良は息を吐いた。
「…さんきゅ」
「べつに。けど,もう一回でもそんなこと言ったら,一発殴るだけじゃすまないからね」
「わかってる」
和良は笑って,十座の横顔を見つめた。
「応援よろしくな」
「…それはお願い?」
「違ぇよ」