真夏の太陽


十座は得意気な表情で,和良を見上げた。

「お前は,俺の素晴らしいプレーを見届けろ」

十座の命令口調に一瞬ムッとしたが和良だったが,すぐに柔らかい笑みを浮かべる。

「見届けてやるよ」

「おぅ」
その言葉の後少し間をおいて,十座が口を開く。

「和良」

「ん?」

「ありがとう」

その言葉に和良は赤面する。
まさか,十座の口からそんな言葉が出てくるとは思ってもいなかった。

「俺は…」


< 146 / 150 >

この作品をシェア

pagetop