真夏の太陽
「な…なんですか」
少しずつ十座から眼を逸らしていく。
「お前。昨日も居ただろ。何してんだ?」
少年は黙ってしまった。
「野球,すきなんだろ。見てればわかる」
十座が微笑むと,少年は十座を軽く見上げた。
「か,神城くんには関係ないよ」
それだけ言って,少年は走って行ってしまった。
「ちっ」
無意識に舌打ちをしていた。
少年の,おどおどした態度が間に障る。それに…自分に嘘をついて何になる。
惨めなだけだ。