真夏の太陽


後ろから,天寺が彼を呼び止めた。

和良に向かっていった彼を止めるためではない。

勿論それもあるが,理由はほかにある。

目の前にいる,あの試合を観てから,あの一球を観てから,憧れていた相手。

そして今。

自分がその球を受けていることが,とても,誇らしい。

あの球を,苦もなく受け止めている自分が。

だけど,

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