真夏の太陽


目の前にいる相手は,そこまで自分のことを真剣に考えてくれているのか。

時折,不安になる。
十座は,自分をただの捕手としか思っていないのではないか。

そんなことを考えてしまう。

だから今,問うてみたい。

そう思った。


「どうした?」

心配そうな顔で,天寺の顔を覗き込む。
いつの間にか,俯いてしまっていたようだ。


< 63 / 150 >

この作品をシェア

pagetop