真夏の太陽


「なにかあった?」

「それは,天寺も一緒じゃないの?」

ドキッとした。

昨日,十座に嫌みを言い,あの空き地を去る時感じた視線は,やはり和良のものだった。

「…和良は,なにかあったの?」

「あー。あたしはたいしたことじゃないよ」

分のことになると軽く笑い飛ばす。

和良がなにも言わないので,代わりに天寺が口を開く。


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