真夏の太陽


「十座。全力投球お願い」

拳でミットを叩き,十座に向かう。

「…?」

突然,天寺が何を言っているのかわからず,とりあえず従うことに。

「くっ」

「っ!」

天寺が珍しく声を上げたので,十座が駆け寄り,どうしたと訊ねる。

「ふぅ」

息をゆっくり吐き出す。

「なんでもないよ。ただ,十座の全力投球をや受けてみたくて」

十座と目を合わさず,そう言った。

「ごめんね…。ごめん」


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