真夏の太陽


「ん。メイド喫茶?」

哀吏が十座たちを連れてきたのは,いわゆるメイド喫茶。

十座がよく来るのかと訊ねると,初めてだと言う。

…初めてにしては,馴染みすぎている。

「メニューはなにになさいますかぁ?」

「みんなコーヒーで」

勝手に仕切る哀吏。

「なんの話ですか,今日は」

「部の仕上がり具合は,どんな感じ?」

「訊かなくても,わかるんじゃないんですか」

「まぁ,いつもの調子だろう」

「今年のウチは,強いですよ。聖名さんもいますから」


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