真夏の太陽
「お前らって,今年の大会レギュラー?」
「いえ」
「なぁんだ」
「ウチはそんなに弱いチームじゃないですよ」
「…言うね」
「本当のことですよ」
不敵な笑みを浮かべる十座。
それをさらりと流す哀吏。
ふたりとも,どこか似ている。
と,天寺は思った。
その後は,学校のことや部活のことなど,下らない話をしていた。
下らなかったが,それなりに楽しんだ。
そして,その後は哀吏と別れ,別々の道へ足を動かした。