真夏の太陽


「明日からも,来るんですよね」

「いや,もう俺の時代は終わったし。次は,お前たちの番だよ。神城」

「…はい」

数秒間の沈黙を破るように,聖名が口を開いた。

「あの子,いい子だな」

「和良のことですか?」

「あぁ」

「…趣味悪いですね」

十座が小さく呟く。

「俺が貰っちゃうよ」

「聖名さんには,衣苺がいるでしょう」

「なんだ,知ってたのか」

「なにを」

「俺と衣苺が付き合ってるの」

「…え」

知らなかった様子。

「手ぇ出すなよ」

「出しませんよ」

(俺には和良がいますから)

という言葉を呑み込み,聖名を見つめる。


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