狼王子
ガラガラガラァ
「すいません遅れましたぁ。」
「遅いッ!!川北ッ菅原ッ!!
 早く席に座りなさい。」

席に座ると雪が
「ねぇねぇ。菅原となにしてたの??」
なんてニヤニヤして聞いてくる。
「は??なにもしてないよ。でもなんで??」
「なんだぁ。皆がそう言ってたから 
 なんかあったら楽しいなぁ。って思って。」

そうだった…雪って、こんなやつだった……。
ってか皆なに言っちゃってんの??
なにもあるわけないじゃんか。
ありえない。ありえない。

~時は流れて放課後~
「はぁぁぁぁぁ」
私は資料室の前でため息をつく。
(今日の今日こそ遊ぼうと思ったのに……)

でもッ!!行くしかないッ。…よね??
うん。うん。行こッ。

ガラガラ
「菅原??居るの??」

「ん。居るよ」
外を眺めている菅原が居た。
…外好きだなぁ。
何見てんだろ??

「ねぇ。何見てるの??」

「…秘密。」

「えぇ!!教えてよぉ!!」
って言い合いしてたら

ガラガラ
クラスの男子2人が入ってきた。

「「!!ビックリした!!」」
入ってきた男子達は声を揃えて言った。

「なんだお前らかよ…ビビらすなよな。んとに…」

「…ってか俺、ずっと思ってたんだけど2人って仲いいよな。
 お前ら付き合ってんの??」
かたっぽの男が言う。

(…は??)

「ってかそうだとしたら川北趣味悪くね??」
「やばいよねぇ。」
ぎゃははって笑う男達にカチンときた。

「ってかさぁ。こんなやつより俺にしない??
 俺ちょっと狙ってたんだよねぇ♪」

「は??菅原のほうがあんた達より 
 何倍もいい奴だと思うけど??」

「俺のほうがいいやつだって。」
と、言ってこっちに近づいてくる。
顔も近づいてくる。

ヤバイ…。
ぎゅッ。
目を瞑る。


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