キ ミ イ ロ













──────


それは特に何もない、ただ平凡な日。

朝、ではなくて、まるっきり昼に起きた夏休みのとある1日。





ゆっくり起き上がって、部屋から出れば誰もいない。

確か櫂兄はバイトに行っていて。



階段を下りて、キッチンの机にはサンドイッチ。




「…………」


無言で、それにかじりついたときだった。




──〜♪


鳴ったのはケータイ。
でも、登録されてない。

櫂兄の番号は登録したし……





試しに、通話ボタンを押した。






< 111 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop