キ ミ イ ロ













喪服を着た人たちがたくさん。




お焼香の番が回ってきて、
手に取ったとき、






微笑んでいる写真にすごく投げつけてやりたかった。


でも無性に櫂兄の元に早く行きたくて、ぱぱっとやった。




──・・・じゃあな。





横目でチラリと見て、心の中でそう言って、逃げるように櫂兄の元へ行った。


早く、櫂兄に会いたかった。




………サヨナラ。



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