キ ミ イ ロ
「どう?」
「……おいしい、です」
そう言えば、嬉しそうに微笑んで
「よかった」
って言う。
おいしくないわけがない。
「……櫂兄、なんで料理出来るの?」
不思議だった。
「こっち来る前の学校でやってたから」
「前の学校?」
──・・・そういうことする学校だったってこと?
首を傾げれば、櫂兄はそのまま続ける。
「料理の勉強したくて、専門の高校入ってやってた」
「……そうなんだ」
軽く櫂兄に感心。
将来には料理の道に行くっていう目標があったから、だろ?