キ ミ イ ロ
──────
──・・・血?
ポタ、ポタと。
「……え」
カラカラと点滴を引きずりながら歩いていた時だった。
どこからか、病院の白い廊下に赤い血痕。
「……嘘」
なんで。
──・・・鼻血…?
そう思ったときには、もう遅かった。
──・・・涙ちゃん……
涙ちゃ…る…い……ん
阿藤先生の声。
鼻血で倒れるとか、
──・・・聞いたことある。
──・・・怖い。
怖いから、言えないけど……
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