キ ミ イ ロ
なにも言えなかった。
わかっていたけど、
やっぱりショックは大きかった。
──・・・どうしようもない体のだるさ、
12月の寒さ、
すべてが、体を震わせた。
「涙ちゃん、…決して、治らない病気じゃないよ」
「…………」
「今は昔じゃないから、治る可能性のほうが高い。
……だけど早く治す為には、ちゃんと検査とか受けなきゃいけない。
もちろん絶対楽じゃない。
キツいかもしれないし、辛いかもしれないけど」
──・・・でも、
治るなら、治る可能性が少しでもあるなら。
「……やる」
──闘ってやる。
「…やる。検査とか、全部」