キ ミ イ ロ













──────


「ごちそうさま、涙、ありがと」


ゼリーを食べ終わって、雪を見ながら櫂兄。




──・・・明日、看護師にお礼言わなきゃな。


「…涙、今日はクリスマスだな」


「……?…うん」




クリスマス、それくらいわかってるけど。


ボーっとしてれば、
いきなり櫂兄が立ち上がった。




まずカーテンを全開にして、










そして病室内の電気をすべて消した。




真っ暗になった病室、だけど少しだけ明るい。














──・・・雪が、病室を照らした。




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