誰にも言えない!
【弐】許婚候補
着いた所は
この辺りでも有名な
料亭だった。
朱雀組が、長年
贔屓(ひいき)にしてる
所でもある。
一周忌といっても
四神会が、一同に集まるのだから堅苦しい行事を
省いた食事みたいなものだけどな。
長い廊下を歩き
一番、角の部屋の襖を
開けた。
そこには、既に青龍組
一同の姿があった。
「青龍組長、お待たせ
致しまして申し訳
ありませんでした。」
毅然としたを崩さず
冷静に組長として
正座して、頭を下げる。