ただ、声をあげよう。
あたしは立ち上がってばあちゃんの部屋を覗いた。
悲しい運命を超えてこの人はここで静かに眠っている。
つらいことを、時代を乗り越えて、愛しい人を失ってあたしに命をつないだ。
いつの間にかじいちゃんがあたしの後ろに来て、あたしの肩に手をかけた。
「美幸、今日、突っ込んだやつらも誰かに教えられたじゃろ。
そうすることが幸せになるとな。
あいつら、ばかたれだ。
だけん、もっと大きいものが背後にあるとよ。
誰が好きこんで死にたいか。
誰かを守るためと信じて突っ込んだんだろ。
国家とかそげん、大きいもんはわしは考えが及ばん。
あんとき、わしは国を守るために死ねと、そういわれてもピンとこんかった。
口ではそういっててもな。
だけん、いつでも死なないかんとおもっとったのは。
愛するものを守るために死ぬって教えられとったからじゃ。
今日、突っ込んでったあいつらはどげんじゃろか」
じいちゃんはばあちゃんが眠っているのを確認して、障子を閉めた。
悲しい運命を超えてこの人はここで静かに眠っている。
つらいことを、時代を乗り越えて、愛しい人を失ってあたしに命をつないだ。
いつの間にかじいちゃんがあたしの後ろに来て、あたしの肩に手をかけた。
「美幸、今日、突っ込んだやつらも誰かに教えられたじゃろ。
そうすることが幸せになるとな。
あいつら、ばかたれだ。
だけん、もっと大きいものが背後にあるとよ。
誰が好きこんで死にたいか。
誰かを守るためと信じて突っ込んだんだろ。
国家とかそげん、大きいもんはわしは考えが及ばん。
あんとき、わしは国を守るために死ねと、そういわれてもピンとこんかった。
口ではそういっててもな。
だけん、いつでも死なないかんとおもっとったのは。
愛するものを守るために死ぬって教えられとったからじゃ。
今日、突っ込んでったあいつらはどげんじゃろか」
じいちゃんはばあちゃんが眠っているのを確認して、障子を閉めた。