ねぇ、先生?~叶わぬ恋~
先生が教室に入ってきた。
「えー、じゃあ連絡します。今日はー―――」
先生、気づいちゃったよ…。
あたし、もう気づかないふりできないよ。
あたし、先生のことが好きだよ…。
先生と朝田先生が付き合ってるのは知ってるよ??
でも…好きだって気づいちゃったから。
もう自分に嘘つけないよ。
はじめての恋だから好きとかあんまりわかんない。
だけどこんなに苦しい思いしたことない。
胸がズキンって痛い。
先生、これが恋なんだね。
次にあたしに好きな人ができるまで、好きでいさせてください。
「……高橋!!」
「はいっ。」
「お前はまたぼーっとして…。はぁ、後でわたしのところに来なさい。」
後でって…放課後!??
まだ先生といられる…!
「はぁい…」
嬉しいのがバレないようにダルそうに返事をした。
「よし!じゃあ高橋以外は帰ってよろしい。さようなら」
先生がそう言うとみんなは帰っていった。
「美桜ばいばーい」
「あっ、花怜ばいばい」
そしてあたしは先生のいる教卓まで行った。