海の上で、輝くアナタ。
「ンッ、」
ズキンッと頭が痛む。
ゆっくり目を開けると、目の前は真っ暗な空間が広がる。
体が、縛られているようだ。
イヤ、違う、
縛られているんだ…
気づけばそこは、真っ暗な小部屋で、板で作られた箱が4~5個あるだけ。
塩の匂いと、タバコの匂いがして、ゆらり、ゆらりゆれている。
そして自分はその端に、紐によってイスにしばられている。
ココは、船の中なのだろうか。海賊…そうか、海賊にでも連れて行かれたのだろうか…
そんなときだった。
「目、覚めたか。」
ハッと気づくと、目の前に人影があった。
真っ暗で、まったくわからないが、声を聞けば分かるさ。
男の人………
「こ、ココハ、どこですカ…ッ、わ、たしヲ…どうするおつもりですカ…?」
声は震えていて、出ない声を、無理に出して…
目からは、大きな涙の粒が次々にと頬をツたりながれ落ちる。
「そんなに怖がることはない…」
そういって、目の前の男の人は、麗華のあごをクイッと持ち上げ、顔を近付ける。
「お前、いい女だ…」
かすかな隙間から、光があらわとし、目の前の男の人の姿を映す。
サラサラとした、透き通るような綺麗な金髪に、海のように青く輝く瞳…
そして蒼い海賊服に身を包んだ姿……
「俺の女になれ…」
ニヤリと、笑った顔は、私の人生を変える事になった…
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