オレンジ色のキミ〔完〕

とどめー!?

「いってきまーす!」
「ちょっ!彩弁当持っておきながら鞄忘れてる!!」

バタバタと走ってくる母の手元には鞄。そして私の手元には弁当ただ一つ。

「うわ…」

自分ショボ…恥ずかしっ…

「…この…食いしん坊目…」

母は目をキラッとさせて言ってくる。
違うし!!間違えたんだよ!!間違えちゃ悪いか!!



高校は無事第一希望の学校が合格。
そして只今入学してから一か月くらいが経った。




「彩おはよー」
「はよー」

この子は同じ中学だった「瀬戸七星」。実は沙穂とは高校が別々になったのだ。

「そういえば昨日言われてたプリントやってきた?」
「え?なんかあったっけ?」
「ほら数学の!」

え?プリントなんて言われてたっけ?

「ほらこれ!」

ゴソゴソと鞄の中からプリントを出す七星。

「え、聞いてないし」
「聞こうよ!!もー…ここの問題分かんなかったから聞こうと思ったのに…」
「ごめんごめん!」

私は自分の席に戻ってそのプリントをやり始めた。
うっわー…数学嫌いのあたしにとってこれはキッツーイ!

なんかあったら七星の写させてもらお。(ダメだろ)






「篤ーおはよー♪」
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