オレンジ色のキミ〔完〕
「・・・キショ・・・」

私の隣でぼそっと聞こえた。

「なんだよ高木ー!それはひどいぞー!!」
「・・・おまえ酔ってんの・・・?」
「酔ってねーしー!!」

篤は如月と話している。
あたしと如月が話しているときに入ってきても、あたしとは会話をしない。
むしろこっちを見ないと言った方がいいのか。
目があったときなんて、理科の時だけだよ?
・・・ってなんで篤のこと考えてるんだろ・・・

「高木」だから・・・

きっと苗字が「高木」じゃなければ、あたしは普通に篤に話しかけれただろう・・・






卒業式以来先輩とは一度も会ってない・・・

…今頃どうしてるんだろう…?
元気に…やっていますか…?




「彩どうした?暗い顔なんかしちゃって・・・」
「え!?嘘!そんな顔してた!?」

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