オレンジ色のキミ〔完〕
「真由美大丈夫?」
その女の子の友達が聞く。
真由美と呼ばれた子は何かを思い出したかのようにあたしを見た。…睨まないでよ…

「アンタ、篤と付き合ってるの?」
「いえ…」
「あたしの気持ち知ってるよね?」

さっき目の前で、しかも本人に言ってたしね…。

「アンタは篤のこと好きなの?」
「別に…」

あたしが好きなのは先輩だから…

「じゃぁ篤と関わらないで」

…はぁ…?

「それはアイツに言ってよ…あたしは関わってない」
「その場合無視して」

何でそんな自分勝手なこと言えるの…!?イライラする…!!
「何でアンタの思い通りにあたしが動かなきゃいけないの!?あたしはアンタの人形じゃない!!」


何かキレちゃったよ…恥ずかし…しかもアイツのことで…何やってるんだろ…

「やっぱアンタ篤のこと…」
「違う!!あたしは…!!」

あ…やば…みんなの前で恥かくとこだった…!!

それに…如月の前で…言えな…

「先輩だよな?好きな奴」

妖しい笑みを浮かべドアにもたれてあたしを見て言う…篤…
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