オレンジ色のキミ〔完〕
とめどなくあふれる涙…

あたしは走った…




信じない…!!

違う…!!

先輩じゃない…!!

だって先輩は…笑って卒業して…!!




「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」





あたしはその場に泣き崩れた。




先輩…どうして…?
どうして先輩が…!?どうして先輩が…!!
どこにいるの…?答えてよ先輩…教えてよ…どこにいるの…?
違うって言って…?あのおばさん達の話は嘘だよって言ってよ…

先輩…!!

すぐここに来て…!!



先輩…逢いたい…逢いたいよ…





先輩…ホントに…死んじゃっ…






…あたしはそこで言葉をやめた…
その一言で…どれだけ世界が変わってしまうか…

その一言で…あたしの歯車は動いてしまう…

先輩は止まったままなのに…

先輩の全てが"過去"のものになってしまう…

それならあたしも止まる…

あたしも先輩と一緒に…








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