オレンジ色のキミ〔完〕

一途か…

「それってさぁ…」
「言わなくても分かってる…」
「うん…そうだね…」

部活の休憩時間、沙穂にさっきの出来事を話した。

先輩は私の告白をはぐらかした。
いや、はぐらかした訳じゃないけど…「保留」って言ったまま私の告白を忘れるかもしれない。

それか、どう断ろうかって考えているのかもしれない。



怖い。



でも、結果はどうあれ返事は欲しい。

いつ返してくれるかな…?



「ホント彩って先輩好きだねぇ…今年で何年目?」
「8年目。」
「一途だわ…あたしは無理だよ、続かない…」



一途か…

でもそれくらいその人のこと好きってことなんだよね…?




なんかちょっと嬉しいかも…。













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