オレンジ色のキミ〔完〕

アイツが大事にしてたもん

―――――――――――――…

あの日から月日が経ち、9月のになった。


あれから篤に先輩のことたくさん聞いた。

誕生日とか血液型。
…命日も…



「彩!っはよ!!」
「おはよ!!如月!!」


あたしは変わらず普通に新学期を迎えた。

あ、一人を除いて。




「さっき高木君に話しかけられたんだよー!!『ハンカチ落ちたよ』って!!」

今まで女嫌いだった篤は、何故か普通に女子と話すようになった。

笑ったり…冗談言ったり…

人って変わるんだなって思った…

あたしも、あーやって変わっていくのかな…





あたしは未来を想像しない…
あたしは先輩と同じ場所にずっといる。




それがあたしの道だから…



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