オレンジ色のキミ〔完〕
――――――――――――…

空はすっかりオレンジ色になり、教室にはあたし以外誰もいない…



ガラッ



突然ドアが開いた。

「篤…」
「よっ」

久しぶりの篤…
その時あたしはずっと不思議だったことを思い出した。

「そういえば…篤はいつあたしの好きな人が高木先輩って知ったの…?」

あたしは言ってないのに…

「知ってたよ…ずっと前から…高校生になるずっと…」
「…まさか…!!」
「そのまさか。和哉に聞いたんだよ」

クスクス笑いながら言う篤。
先輩喋ったんだ…

「あたしの名前言ってた…?」
「あぁ。片桐彩ってな」

先輩…名前知っててくれたんだ…
先輩の口からあたしの名前が…
それだけでも嬉しい…
ならと思い、もう一つの疑問も聞いてみた…

「先輩…言ってた…?どうして返事しなかったこと…」
「あぁ…」

あたしは緊張した面もちで篤の言葉を待った…


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