年下騎士

有side

「青山先輩！」


昼休みのこと。


委員会が終わり、委員がぞろぞろと委員会室から退散していった。


まだ５月なので、入学したばかりの新入委員は、慣れない高校生活に心を躍らせていることだろう。



俺はそんな委員たちをボーッと見ていたが、１年が話しかけてきたことでそれは終了した。



「え？ぁあ…ごめん。えーと…」


誰だっけ…こいつ。



第一印象は大事！みたいなモットーでもあるのかなんなのか、
とりあえず先生の目の敵にされないような身なりの少年が俺に話しかけてきた。


委員だとは思うが……

ぁあ、書記か。



書記の少年の名前は覚えてないな…


「今日の委員会の内容をまとめました！」


俺が名前を思い出す必要もなく、書記の少年は書類を手渡しながら喋りだした。


「どうもありがとう。お疲れ様。」


そんな言葉を告げると、書記の少年は目を輝かせて
「はい！それでは、失礼します！」と大きな声で言って出ていった。