年下騎士
―――――――――――――
そして、中間考査が始まってしまった。



ガラッ



「…よし。全員揃ってるなっ!」



最近、何度も彼女の事を考えてしまう。
窓際の特等席に座った俺は、外を眺めていた。


熱血な体育系の中年担任が大声を出したことでそれは終わりを告げたが。



周りが試験モードになった。
俺もなんとなく優等生らしい姿勢になった。

担任は試験用紙を配り、教室を見回した。


「……よし、始め!!」



担任の声で、一斉に皆の目線が下を向く。同時にカッカッと音が響く。



…彼女も今ごろ一生懸命に考査を受けていることだろう。



最近の俺はおかしすぎる。
彼女を見るたびに鼓動が加速して、しかも無意識に彼女の事を考えてしまう。
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