年下騎士
目の前にいる、香の弟君………ううん、住吉 海斗君が、私の運命の人かもしれない…


ブンブンッ


私は頭を左右に振った。

まさかね!


「だって、だって……」


海斗君は………香の弟。昔から遊んでた海斗君…だよ?




「千夏姉?」


「ちょっと時間頂戴?少し、考えたいの」


そうだ。少し考えよう…

私は人生で一人しか付き合わないっていう主義だ。だから、安易に答えは出したくない。



「…了解。俺、待ってるから。」

「うん。」



そういって、私は海斗君の部屋を後にした。



コンコン


ガチャ


「おかえりぃ千夏。」
「うん…ただいまぁ」

香の部屋に戻って、またクッションに座る。


「ちゃんと考えてあげなよ?……海斗、本気だから」

「うん…ありがとう。今日は帰るね」



香は納得したように送り出してくれた。


「バイバイ!」




はぁ………これからどうしよう。
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