年下騎士
どんなに
「好きです!」と言われたって、


「ごめん。ズッキューンって来ないや。」



今思えばなんてバカな返事だろう。


自分の部屋のベッドに寝転がって、
私は今までやってきた事への罪悪感でいっぱいになった胸に手を添えた。




「海斗君…海斗君……私…こんなに酷い女だよ??」


昔から一緒だった香にさえ、私はこの酷い過去を言っていない。

一時期噂になったこともあったけど、
『千夏は千夏だから。』

そういって私を信じてくれた。


だから…………


「私は皆を裏切ったんだ…」



頬に冷たい感触を感じた。


「っ…………涙かぁ…っ…
わ、たし…私は!誰かを………好きにっなっていいの…かなぁ……」

――
その日は、そのまま朝まで泣き続けた。
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